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屋根・工事の種類について
北陸地方は、雨や大雪、寒暖差など気象が激しいことで知られています。
北陸地方の住宅では、様々なものが使われています。
それぞれの特性をしっかり知ってから屋根のリフォームすることをお勧めします。
1. 瓦について
瓦(和形瓦、洋風瓦)
瓦は、粘土で瓦の形を作り窯で焼き上げて作られています。古くからある形の瓦を和形瓦、洋風の瓦を洋風瓦といいます。北陸地方の石川県、富山県では、主に釉薬(ゆうやく)瓦が主に使用されています。釉薬瓦は、瓦の表面に釉薬をコーティングした瓦を釉薬瓦といいます。また、釉薬を使わず、素焼きで瓦をつくった素焼き瓦もあります。釉薬瓦は、表面に釉薬をコーティングしガラス質になっているため、水が浸透せずに雨や大雪から屋根を守ってくれます。長い年月が経っても、メンテナンスが不要で北陸の地域に一番おすすめの屋根材です。
瓦のメリット・デメリット
- 北陸地方の気候、風土に合っている
- 屋根材の中で一番長持ちする
- ランニングコストがかからない
- 耐火性に優れている
- 遮音性に優れている
- 夏は涼しく冬は暖かい
- 破損しても1枚単位で容易に交換(差し替え)できる
- 台風や暴風があると、瓦がずれることがある
- 施工できる職人が減ってきている
- 他の屋根材より費用が高くなる場合がある
瓦屋根リフォームの時期の目安
リフォームの時期は、屋根材だけでなく屋根の下地の状態によっても変わってきます。北陸地方の石川県、富山県でリフォームするときによく見かける下地を紹介します。
ノジ板の上にスギなどの薄い板を葺いてある下地になります。コバ葺きやトントン葺きとも呼ばれています。
北陸の風土に非常に合った下地ですが、長い年月が経つと傷んできます。
下地材がベニヤの場合があります。ベニヤは、合板のため施工当初はしっかりしていますが、水分を吸収したり長い年月が経つと劣化していきます。ベニヤの下地の中でも、様々な施工がされています。
種類としては、
①タルキ+こうまい野地+ベニヤ+防水シート
②タルキ+こうまい野地+ベニヤ
③タルキ+ベニヤ
の3つが多いです。こうまい野地は、野地板のことです。注意が必要なのは、②と③のベニヤ下地の場合です。「②タルキ+こうまい野地+ベニヤ」の場合は、細かい間隔でこうまい野地が入っていれば長持ちします。逆に、広い間隔で入っていれば通常より傷みが早くなりやすいです。「③タルキ+ベニヤ」の場合は、30年以上経っていれば、早めの点検をおすすめします。
地域によっても傷み方が違う
石川県と富山県
潮風が強い地域では、通常の耐久年数より早く傷んでくる場合があります。私たちは、羽咋市、志賀町、宝達志水町、かほく市、津幡町、中能登町、七尾市、氷見市を中心に工事をしていますが、海岸から5km以内の住宅で塩害を多く見かけます。
塩害のよく見かける症状は..
部分が溶ける
雪が多い地域(氷見市、中能登町、七尾市、羽咋市、志賀町、宝達志水町、かほく市、津幡町の山沿い)
瓦の留め方によって耐用年数が違う
石川県、富山県で屋根リフォームする際に、よく見かけるのが49版の瓦です。今のJIS規格の53版の瓦と比べると少し大きい形になります。
49版の瓦は基本的に銅線を瓦に通して留まっています。銅線が錆びてきて劣化してくると、銅線が切れて瓦が下にズレたり落ちてきたりします。
銅線にも、細い銅線や太い銅線があるので点検する時には、下地の状態と合わせて点検することが大切です。
2. ガルバリウム鋼板
- 錆びにくい
- カラーバリエーションが豊富
- 耐火性・耐久性が優れている
- 屋根や外壁のリフォームに幅広く使用できる
- 防水性が高い
- 防音性が低い
- 断熱性が低くて夏場が暑い
- 防音性と断熱性の高い商品だと高額になる
3. コロニアル
コロニアルは、セメントに繊維質の材料を混ぜて薄く加工して着色塗料をしたものです。化粧ストレートやカラーベストと呼ばれることがあります。価格が安価で、デザインや色がいろいろあるので、バリエーションが豊富です。
- 価格が安い
- カラーバリエーションが多い
- 耐火性に優れている
- 軽量のため、素材が軽い
- 施工がしやすい
- 汚れやすい
- ひび割れしやすい
- 寒冷地では不向き
- 定期的に塗装が必要
コロニアル屋根リフォームの時期の目安
がおすすめです。
コロニアルの劣化の症状
4. トタン(瓦棒)
- 雨漏りしにくい
- カラーバリエーションが豊富
- 緩勾配でも施工可能
- 防音性が低い
- サビがでやすく傷みやすい
- 断熱性が低い
- 耐久年数が低い
10年~25年
5. 石付板金(石粒付き鋼板)
メリット・デメリット
- 防音性が鋼板の中では優れている
- 耐火性に優れている
- 耐久性に優れている
- 塗装できない
- 石粒がはがれ落ちてくる
- 価格が高め
- 色落ちする場合がある
6. 塩ビ シート防水
塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂系の材質で構成された防水材です。防水材は、ウレタン防水・FRP防水・塩ビシート防水がありますが、ウレタン防水→FRP防水→塩ビシート防水の順番で耐久性が高くなります。塩ビシート防水は、日光の紫外線にあたっても劣化しにくい防水材です。維持管理などで手間がいらないため、ビルの屋上などでもよく使われています。
耐用年数
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